「ADHDタイプ」向けの本を読んだことを思い出した

昔から、自己管理が苦手だった。
小学校高学年からほぼ毎日遅刻かギリギリ(=多分他の人からしたらアウト)だった。
中学以降もかなりの頻度で遅刻していた。中学、高校は誰かと一緒に行く約束をしていた時期は比較的遅刻は少なかった。それでも0ではなく、遅れそうだから先に行っていてと連絡したことは何度もあった。
遅刻癖は大人になっても抜けず、昔いた会社では「真面目でしっかり者なのに、意外と遅刻はするんだよね」と言われた。
某グループのN丸君がスキャンダルを起こしたとき、遅刻癖があるやつは他人を舐めてる・軽く見ているから遅刻できるんだといった旨のコメントをよく見かけて、ただただ居心地の悪さを感じた。遅刻したいわけでもしていいと思っているわけでもない。
「そういうやつは痛い目を見ないとわからない」と思われて当然だが、痛い目は見ているし損害も出たことがあるし、それでも直らない。そんな自分に嫌気がさし、本を読んだり生活習慣を変えたり思いつく対処をしても、うまくいくのは最初だけだったり、早め早めの行動を心掛けた結果習慣化したかなとともったころに反動のように取り返しのつかないレベルで寝坊したりする。

自己管理。と考えたとき浮かぶのは、

  • 時間を守る(学校や仕事の始業)
  • スケジュール管理
  • 食生活
  • 持ち物
  • 部屋や机など身の回りの掃除・整理整頓
  • 身だしなみを整えている(かつ、程度に日ごとの差がない)

あたりが浮かぶけれど、私はこのほとんどが人並以下。人よりちょっと苦手程度のものもあれば、壊滅的なものもある。
時間・スケジュール管理・持ち物は壊滅的、身だしなみは日によって偏りがありすぎる。
食生活は一人で暮らす分にはできている程度、部屋の片づけなどは立派ではないがおそらく人並にはできている。

前置きが長くなったが、今日も私は遅刻をしかけた。実際にはしなかったが、運がよかっただけと考えたほうがいい。
そして、いつものように焦りでパニックになったり、間に合うとわかって急に緊張が解けたり、悪癖の抜けない自分を嫌悪したりなんとか気持ちを切り替えようと考え方を変えたり、朝から頭の中がぐるぐるぐるぐる忙しかった。

ただ、今日はその後悔を鮮度の高い感情として持っているうちにメモに書き残すことにした。
結果的に間に合ったということを、無意識に成功体験化して繰り返してしまうのではないかと怖かったから。

個人情報や載せたくないところは隠したが、行動と思考を細かく記録し、
紫文字:遅刻につながる行動や思考
下線:予想外の出来事
オレンジ文字:やめたい、繰り返したくない結果
と、簡単にマークをした。

色分けをする前からなんとなくわかってはいたが、起きるのが遅いのにのんびりしすぎている。
「遅刻したいわけでもしていいと思っているわけでもない。」と冒頭で書いたくせに、これを身近な人に見せる勇気はない。でも本当に遅刻癖は直したいし人に迷惑をかけることもしたくない。私が人に待たされたあとに実はこういう風に行動してましたと見せられたら、呆れると思う。呆れられて当然だし、信頼を失うことだってあり得る。そしておそらく、回復はできない。
遅刻や寝坊をしない人は絶対にしないが、一度でもする人は多分もう一回以上する。少なくともする可能性がある。一度はしたのだから。遅刻する人としない人の間にはそのくらい大きな差があると、頭では理解している…。

自分が思う要因を挙げる。

<思考・行動の癖>

  • 起きるのが遅い、やるべきことに手を付けるのが遅い、先延ばし癖がある
  • 過去にぎりぎりで間に合ったり、許されたことが成功体験になって次も大丈夫と無意識レベルで思っている可能性(気持ちとしては一番否定したい要因)
  • 時間の見通しが甘い、逆算ができない
    • そのうえ、「あと〇分あるから間に合う」と考えた後に余計なことに手を付けてやることを増やしている(計画にないロスタイム)
    • マストとウォントをごっちゃにして、思いついたことや気になったことからしている(衝動性)
    • 予想外のことが起きるリスクを想定しておらず、いつも最短経路をとれることが前提になっている(楽観的)
    • 数分単位・秒単位で予定を詰めている(余裕を持つとしてもその余裕の指す意味は「3分~5分」 )
    • ↑の真逆で、9時始業なのに5時に家を出るなど極端に早い予定を組む(完璧 主義というか願望)

<+今回のケースの場合>

  • 昨日使ったお皿が朝残っている=洗い物がたまった状態
  • 鍵を見失っている=モノが定位置にない・あるいはモノに定位置がない

<最近までは影響あったと思われるもの(今はほとんど解消して影響度は低い)>

  • 学校や仕事に行きたくないために、現実逃避で前日に夜更かしをする、寝ない、眠れない(睡眠不足)
  • 精神的に不安定で常に疲労感があったり、物事を考える余裕がなかった

スキーマ療法の本になんかのスキーマの説明として、次こそはと極端な計画を立てて失敗する的なのもあったがそういう傾向もあると思う。今まで改善を試みて直らなかったのは全部を一気に完璧にしようとしたり、そもそもの状態に比べれば多少進歩していたとしても部分的でも過失があれば「失敗」とみなして、成功体験を形成できなかったからだと思う。

で、ここまでほぼ前置きなんですが…(長い)
通っている病院に置いてあった『「片づけられない!」「間に合わない!」がなくなる本: ADHDタイプの【部屋】【時間】【仕事】整理術』を何気なく手に取って読んだら、片付けはまぁともかく、時間管理や仕事管理が結構あてはまって驚いた。
対人関係があまり得意ではないけれど生活に支障はなく、私は自分では発達障害ではないと思っていたし、今も違うと思っている。(線引きが難しい概念なので否定しきれないが、診断テストみたいなのを受けてもはっきり出るタイプではないと思うという意味)

とにかく、それがきっかけで「ADHDタイプ」という言葉が記憶に残り、
そして自分がADHDかどうかに関係なく、ADHDの人と同じことで悩んでいる事実がある以上、
ADHDの人が実践している特性との向き合い方やライフハックが自分には役立つのではないか。と思うようになった。
今日遅刻しかけたことがきっかけで、改めてこの「ADHDタイプ」の自分と向き合ってみようと思った。

朝、Badケースの行動記録を残した後、対策を考えた。
私の場合、できないことを受け入れたうえで、そんな私でもできる「仕組みを作る」というところに力を入れるのがいいと思う。
細かいところは明日整備を進めつつ考えるので、下記は時間の使い方よりも持ち物に偏りすぎているが、現時点で考えている対策を記録しておく。

一つは、持ち物リストを作ること。
一時期持ち物リストを作って玄関に貼っていたが、友達が遊びに来るときに剥がしてそのままになっていた。
これは一度うまくいった経験があるので、再開しようと思う。
仕事用、お出かけ用、帰省・旅行用。と数パターン考えられるのでまずは洗い出しから。

二つ目、そもそもの持ち物を減らすこと。
持ち物関連は前述の本に書いてあったことをベースにしている。
持ち物をすくなくしたいけど、持ち物を前日や早めに用意しておこうとするとあれもこれもあったら便利と足していってしまう。
例えば本を数冊、持っていくのに読まないので重いだけになっていたりする。iPadも持っていくだけで使わないことのほうが多い。
そのくせ、社員証を忘れたりする。病院に行くのに財布と保険証を忘れたこともある。
(一度頭の中で目的地に行ってみたら、必要なモノが想像できるかもしれない。)

三つ目、持ち物に置き場所を決めること。
玄関にマグネットフックをつけて、鍵をかけるようにしたり、
靴箱の上にトレーを置いて、腕時計はそこに置くようにしている。
家を出入りするときに要否が切り替わるものは玄関に置くのが自分的にはベスト。実際これは成功している。
(今日の自転車のカギは…徹底していなかったゆえのミス。見失う頻度はかなり減らせている)
前述の本でも「聖域を作る」という対策が書かれていた。
最近、机の本棚を整理して、本棚の棚板部分に分類ラベルを付けたが、それによってすっきりしたので、モノの置き場所を決める+ラベルを付ける。はいい方法かもしれない。

四つ目、行動の重みづけ。
必要な時間の見通しを立てたり、
朝寝坊したときや、予想外のトラブルで時間がなくなったときのリカバリーをするためのもの。
持ち物リストのように、やる必要があることをリスト化したい。
そして、急いでいるときは、必ずする必要があることに絞って、優先度の低いものは捨てる選択をできるようにする。
頭で考えているだけだと気持ちに流されるので、目で見える形にしておいたほうが自分には効く。
そして、なるべく「順序」も決めて、気分で順序を決めないようにしたい。
順序を決めておけば、習慣化しやすく、いずれリストが不要になっていいと思う。
リスト作成のためにまず何にどのくらい時間がかかるかを正確に把握し、
家を出るまでに必ずすべきことと、余裕があったらすることを分ける。
そしてそれによって順序を決める。

あとは、道具の活用。
①バッグインバッグ
リュックからショルダーバッグに入れ替えたり、ちょっとコンビニ行くのに手提げに財布を入れ替えたりすることで
持ち物が散らばることがある。
無印のバッグインバッグにまとめておいて、バッグの入れ替えをするときに入れ忘れないようにしようかと思う。
バッグインバッグは使いこなせなかった記憶ばかりあるが、無印は内側にポケットがあるのでいいのではないかと。
実物を見て決めるが、メッシュやビニール素材、ジップロックなど「中身が見える収納」と私は相性がよさそうと経験則的に思っているので、とにかくそういう中身が見えて、型崩れしにくいorとじられるものを使う予定。

②キーファインダー
↓の記事でキーファインダーの存在を知った。
https://diamond.jp/articles/-/267498

AirTagとかの存在は知ってたが、高いし、スマホや財布をどこかに置いてくることはないので自分にはいらないなと思っていた。
でも、家の中でなくしたものから音が鳴るようなグッズならいいのではないかと思った。
スマホで操作するよりリモコン式のほうが、リモコンを定位置に固定して使えてよさそうだったのでそういうのを買った。
明後日届く予定。

③スマートウォッチ(検討中)
長く使える腕時計が欲しいけれど決め切れず買わずにもう数年がたつ。
私は電子機器の充電が結構苦手なので、AppleWatchはじめスマートウォッチの類は候補に入れていなかった。
が、ADHDの人にとって結構便利なようだと知って少し悩んでいる。
スケジュール管理をGoogleカレンダーでしているし、最近は仕事の個人的なタスク管理にもGoogleカレンダーを使っている。
特に仕事になると一日のスケジュールを立てても自分のやりたいことを優先してやってしまったり、時間を決めて取り組みたいのに気づいたら過ぎている傾向があり、意識してもなかなか改善できていないため、そうした中でスケジュールを振動で教えてくれたら律しやすいのではないかと思った。機能と価格をみてメーカーは決めたいが、一度導入してみたい。

遅刻癖を直すための対策が、ちょっとそれてしまった感じがある。けど今日はいったんここまで。
ほかにも、ごはんたべるのはここ、本を読むのはここ、など行動と場所を結びつけたり、
日焼け止めは玄関に置くとか、朝の準備に使うものをセットにまとめておいておくなどいくつか考えられるが、
まずは明日これを見返したうえで吟味して、ちょっとずつ生活に取り入れていく予定。全部やろうとして失敗したことが何回もあるので。

そういえば、昨日食べた常温放置うどんは無事消化された模様。
鶏肉も食べたのでめちゃくちゃリスクを感じたが、大丈夫だった…
もうこんなリスクはおかしたくない。

あと、こんな時間までブログ書いてる生活習慣も改める必要があると感じてます…。
私は自己管理できないが、自己管理できる仕組みのために工夫することはできるはず。頑張ろう。