「生きている」

集中できるから少し痛みを忘れた。

どこかのブログで読んだんだが
最初の5分はウォーミングアップに手を描くと言う人がいて、いいなと思って描いてみた。
もちろん、何て言うとおかしいけど5分どころか数時間かかってます。

上げてる絵はずっと同じ画材で、ただ今回は結構水彩って感じで半透明にして使った。
本当はベタっと不透明で塗りたいんだけどまだドンピシャの色が作れないので、塗り重ね前提でかいた。

あまり下手とは言いたくないんだがやっぱ絵の具下手だなと思う。
でも自分の絵は、自分がどんな気持ちで書いたかを覚えているもので、
覚えている、のかわかる、のか、実際のところかなり感覚的でわからないけど、
楽しんで描いたのか、窮屈な気持ちで苦しんで描いたのかは絵を見れば一目瞭然で、苦しそうな絵は下手でもあるし、目を背けたくなる。うまく描けたとしてもなんだか無価値に思えたりする。
私が中学生の頃に美術で描いて、結局提出しなかった、手と地球がモチーフの絵を思い出す。
あの頃より、この絵はよっぽど生きている。下手な絵でも自分がちゃんと愛せる絵だ。

光の本を読んだり全反射をお風呂で試して感動したり、
手を眺めて肌色って表面の色じゃなくて血と肌の色なのかなと思ったり、
そういう心の動きがある。そうやって筆を動かしている。

綺麗だと思ったものを描きたいと言う気持ちや、
もっと知りたいと手を伸ばすような気持ち。そういうのが自分にとっての絵を描くこと。